
「経験も実績もあるのに、なぜか書類選考が通らない……」
40代の営業職で転職活動をしていると、そんなモヤモヤを抱える方が少なくありません。特に職務経歴書は、「何を・どこまで・どう書くか」で通過率が大きく変わります。
この記事では、44歳で営業職から営業職へ転職し、年収アップもさせた私の経験をもとに、40代営業職が職務経歴書の通過率を上げるコツ5選をお伝えします。
これから職務経歴書を作る方はもちろん、「すでに書いたけどイマイチ反応が悪い」という方のブラッシュアップにも役立つ内容です。
- 40代営業職が書類で落ちやすい本当の理由
- 営業職の職務経歴書に必須の基本構成
- 通過率を上げるための具体的な書き方のコツ5選
- NG例とOK例
- 44歳での実体験から学んだ「変えたら通るようになったポイント」
40代営業職が職務経歴書でつまずきやすい理由
まず押さえておきたいのは、「40代だから落ちている」のではなく、40代だからこそ見られるポイントが変わっている、ということです。
「若手」と同じ書き方をしていないか?
20〜30代の職務経歴書では、「ガッツがある」「ポテンシャルが高い」という伝え方でも評価されやすいです。しかし40代になると、採用側は次のような視点で見ています。
- これまでどんな成果を出してきたのか(数字)
- その成果は再現性があるのか
- どんな役割を担ってきたのか(リーダー経験・育成など)
- どれくらい早く戦力になってくれそうか
ところが、実際の職務経歴書では、ここが伝わりきっていないケースが多いです。職務内容を時系列にダラダラ書いてしまい、「で、何ができる人なのか?」が見えにくくなっているのですね。
まずは、職歴全部を書き切る → 直近5年に注力し整理
40代は経験が長い分、どうしても情報量が多くなります。すべてを書こうとしてしまい、結果的に「伝えたいことがぼやける」状態になりがちです。
でもまずは入社から今までの職歴をすべて書き切ったほうが良いです。その上で直近5年間の実績を中心に整理をしていきましょう。
大切なのは、「自分の営業としての強み」を絞り込んで見せること。そのための土台として、次に営業職の職務経歴書の基本構成を整理しておきましょう。
- まずは字数が増えても職歴をすべて書く
- その上で直近5年の数字はより具体的に
- 入社時に近い年次は、その部署へ配属されたことで何を身に付けたかをまとめる
- 最終的にA4シートで2~3枚にまとめられればベスト(私は4枚になりました)
応募企業の業界や業種によって、内容を柔軟に書き換えていく
大手転職エージェントの場合は、一つの職務経歴書で何社も応募をしますが、例えばビズリーチでヘッドハンターのオファーを受けた場合は、応募企業の職務によって数字に表れない部分は、内容を書き換えるようにしましょう。
営業職の職務経歴書の基本構成
営業職の職務経歴書は、以下のような構成にしておくと読みやすくなります。
- 職務要約
- 職務経歴(会社/配属先ごと)
- 担当業務の内容
- 実績・成果(数字)
- スキル・資格
- 自己PR
職務要約:3〜5行で「何をしてきた人か」を伝える
最初に目に入るのが職務要約です。あなたがどんな営業をしてきたのか、簡潔にまとめましょう。
それでも20年勤めた会社なら書くことが、決して少なくないです。その上で200~250文字ぐらいに収めましょう
食品・飲料業界において、法人向けルート営業を中心に約20年以上従事してきました。
既存顧客の深耕と売上・利益率の改善を得意としており、前年比で売上○%アップ、
利益率○ポイント改善などの実績があります。直近では新規事業立ち上げ部署にて、
新規取引先の開拓にも携わり1年で○○件の開拓に成功しました。
約20年の職歴をたった5行で伝えるのは想定以上に大変な作業です。できるだけ入社時の経験は簡潔に、現在に近い経験を数字を交えて書いていきましょう。
私の場合は、約7行ほどになりました。異動経験が多く部署名を書くだけでもそれなりの文字数になるのでトータルの字数が増えてしまいました。(約350文字になります)
職務経歴・担当業務:事実を淡々と、でもわかりやすく
会社名・在籍期間・雇用形態を記載し、その下に担当業務を書きます。
【担当業務】
・既存取引先(中小量販店・大手量販店)へのルート営業
・新商品の提案および販促企画の立案・実行
・売場づくり、棚割り交渉
・新規事業立ち上げ部署における新規取引先の開拓 など
【業務内容】
中小量販店・大手量販店への食品・飲料の販売
メーカーなどの仕入先に対する仕入れ交渉(仕入先は50社あり)
【取扱商材】
BtoC向けの食品・飲料
【担当エリア】
東京23区・首都圏エリア
【取引顧客】
中小量販店(10~20店舗規模)10社、大手量販店(100店舗以上)1社
商談相手:仕入担当者(決済権あり)・顧客より仕入責任者
【営業スタイル】
新規(10%):電話、訪問営業
既存(90%):定期的な情報提供、ご提案、アフターフォロー
【実績】
20xx年度 売上x,xxx万円、粗利x,xxx万円、予算達成率(前年比)xxx%
20xx年度 売上x,xxx万円、粗利x,xxx万円、予算達成率(前年比)xxx%
20xx年度 売上x,xxx万円、粗利x,xxx万円、予算達成率(前年比)xxx%
実績・成果:営業職はここが「本丸」
営業職の場合、数字で語れるかどうかが大きなポイントです。次の章で詳しく解説しますが、40代営業職なら、売上・利益率・新規獲得の3つは意識して書きたいところです。
- 売上・利益率は前年比も入れてアピール
- 新規専門営業なら開拓件数は大きなアピールポイント
- 既存/新規の両方をしている場合は、既存90%/新規10%という書き方で
- 利益率も重要、利益率改善実績もアピールポイント
- 直近5年は、どういう点に注意して行動したか、どう改善したかなどが重要
自己PR:後で読む採用担当の心に刺さる「まとめ」
自己PRは、これまでの経験をふまえて「あなたを一言で言うと、どんな営業か」をまとめる場所です。ここを変えたことで、私自身も通過率が上がったと感じています。この点は後ほど詳しく触れます。
40代営業職の通過率を上げるコツ5選
ここからが本題です。私の経験も交えながら、通過率を上げるための具体的なコツを5つに整理しました。
コツ1:成果は「売上・利益率・新規」の3軸で見せる
私が職務経歴書で一番アピールしたのは、売上と利益率です。比較は基本的に前年比で書きました。さらに、新規事業立ち上げ部署に在籍していた時には、新規獲得件数も数字で示すようにしました。
【主な実績】
・担当エリア売上:前年比105%達成(○年度)
・主力商品の利益率:前年比+2.5ポイント改善(○年度)
・新規事業立ち上げ時:新規取引先 ○社を新規開拓(1年間)
ポイントは、
- 「何と比べて」どれくらい良くなったのか(前年比・目標比など)
- 売上だけでなく、利益率も書く(40代らしい「数字の質」を伝える)
- 新規開拓をしていた時期だけ新規件数も添える
こうすることで、単に「売れました」ではなく、戦略的に数字を作ってきた営業であることが伝わります。直近5年は、課題→提案→実施→検証のサイクルまで書くとより全体がまとまります。
コツ2:「業界を超えて通用する強み」を言語化する
異業種への転職を目指す場合、採用側は「この人の経験は、うちの業界でも活かせるのか?」を気にします。ここでは、業界固有の知識よりも汎用性の高い営業スキルを前面に出しましょう。
- 決裁者との折衝経験
- 課題ヒアリング〜提案までのプロセス
- 複数部署を巻き込んだプロジェクト推進
- 既存顧客の深耕・アップセル・クロスセル
たとえば、こんな書き方です。
業界は食品・飲料ですが、バイヤーや経営層など
意思決定者への提案機会が多く、課題ヒアリングから
提案・条件交渉・実行・検証まで一貫して担当してきました。
ざっくりとこのようなイメージでここに具体的な事例をわかりやすく書くと良いと思います。
正直に言うと、私自身、最初の職務経歴書では業界固有の話に寄りすぎていたと反省しています。今書き直すなら、「どの業界でも必要とされる営業力」をもっと前面に出します。
コツ3:「深耕営業」と「スピード対応」を自己PRの軸にする
私が自己PR欄を見直したときに、通過率が上がったと感じたポイントがここです。
自分の営業スタイルを一言で表すなら、「既存顧客の深耕を図るのが得意な営業」でした。そこに、もう一つの強みである「顧客へのスピード対応」を組み合わせて、自己PRを書き直しました。
この部分は、あなたの実践してきたこと、貴方の営業スタイルに合わせて書き換えてください。
既存顧客との関係性を深め、取引規模と利益率をじっくりと
積み上げていく「深耕型」の営業スタイルを得意としています。
また、問い合わせやトラブルには原則当日中の初動対応を徹底し、
「まずは相談しよう」と思っていただける関係づくりを意識してきました。
このように、
- 自分の営業スタイルを一言で表現する
- それを支える行動(スピード対応など)を添える
- 可能であれば数字やエピソードを1つ足す
ことで、採用担当の記憶に残りやすくなります。
コツ4:管理職でなくても「リーダー経験」を具体的に書く
40代という年齢になると、採用側はどうしても「この人は周りにどんな影響を与えてくれそうか」を気にします。管理職経験がなくても、リーダーシップや育成経験があれば、それはしっかり書くべきです。
私の場合は、
- 責任者不在時の代理的な役割を担っていた
- 取扱商品の専門知識を身に付けるための勉強会のリーダーをしていた
- その活動を通じて、後輩育成に貢献していた
といった経験がありました。これをそのまま自己PRや職務経歴の中に書き込みます。
部署内の商品の専門知識向上を目的とした分科会にてリーダーを担当。
勉強会の企画・運営を行い、後輩社員の知識習得と提案力向上に貢献しました。
また、上長不在時には営業チームの窓口として案件の優先順位付けや
トラブル対応の指示出しを行っていました。
このように書くと、「肩書きは主任・係長でなくても、実質的にリーダー役を担っていた人」だと伝わります。
コツ5:40代ならではの「安定感」を一言添える
最後のコツは、書きすぎる必要はありませんが、40代ならではの安定感をさりげなく添えることです。
- 長期的な取引関係を築いてきた経験
- コンプライアンスを意識した営業スタイル
- 急激な離職や転職を繰り返していないこと
これらは、若手にはまだ出せない信頼感につながります。
短期的な数字だけでなく、取引先との長期的な信頼関係を
損なわないことを重視し、法令・社内ルールを順守した
営業活動を心がけてきました。
この一言があるだけでも、「任せて大丈夫そうだ」と感じてもらいやすくなります。
NG例とOK例で見る、40代営業職の書き方
NG例:抽象的で、年齢なりの経験が見えないパターン
【職務要約(NG例)】
法人営業として幅広い業務を経験してきました。
新規開拓から既存顧客のフォローまで、さまざまなお客様と接してきました。
お客様から信頼される営業を目指して日々努力しています。
一見悪くはないのですが、「40代で、この程度しか書いていない」と受け取られる可能性があります。40代に求められるのは20年の経験値が伝わるものです。
OK例:数字と強みが端的に伝わるパターン
【職務要約(OK例)】
食品・飲料業界の法人営業として約20年以上従事。
既存顧客の深耕を軸に、担当エリア売上前年比105〜110%、
主力商品の利益率を平均+2ポイント改善してきました。
直近では新規事業立ち上げメンバーとして新規取引先の開拓にも従事し10件を開拓しました。
このように書くと、
- 何年やってきたか
- どんなスタイルの営業か
- どれくらい成果を出してきたのか
が一目で伝わります。
44歳で職務経歴書をブラッシュアップしたときの話
私自身、44歳で初めての転職活動をしたとき、最初のうちは書類がなかなか通りませんでした。そこで、職務経歴書の自己PRや実績の見せ方を見直したところ、明らかにスカウトや書類通過が増えたと感じています。
- 実績を「売上」だけでなく「利益率」も入れるようにした
- 新規事業立ち上げ時の「新規獲得件数」をきちんと書いた
- 自己PRに「深耕営業」と「スピード対応」を明確に打ち出した
特に、ビズリーチに職務経歴書をアップデートしてからは、オファーの質と量が変わった実感があります。
ビズリーチの登録から活用までの流れは、別記事で詳しく解説していますので、興味があればこちらも合わせてご覧ください。
▶ 44歳で初めての転職で一番お世話になったビズリーチ活用法
40代営業職が今すぐやるべき3つのアクション
最後に、この記事を読んだあとにすぐできるアクションを3つに絞りました。
1.まずは「たたき台」でいいので職務経歴書を作る
完璧を目指しすぎると、いつまでも書き終わりません。まずは、
- 職務要約
- 職務経歴
- 実績(売上・利益率・新規)
- 自己PR(深耕営業・スピード対応など)
の4つを優先して書き切ってしまいましょう。
2.転職サイト・エージェントにアップして「反応」を見る
紙の上だけで悩むより、実際に応募・登録してみるほうが圧倒的に早く改善ポイントが見えてきます。
特にビズリーチのようなスカウト型サービスでは、職務経歴書の内容によって届くオファーの数や質が変わるので、職務経歴書の「答え合わせ」にもなります。
3.応募するたびに「1カ所だけ」改善する
毎回完璧に直そうとせず、
- 今回は「実績の数字」を1行足す
- 次回は「自己PRの最初の1文」だけを変えてみる
といった形で、少しずつブラッシュアップしていくのがおすすめです。私もこのやり方で、知らないうちに当初よりかなり通過率が上がっていました。
まとめ|40代営業職の職務経歴書は「経験の量」より「伝え方」
- 40代営業職は、経験の多さよりも「どんな成果をどう再現できるか」が見られる
- 職務経歴書は、売上・利益率・新規の3軸で実績を書く
- 自己PRは「深耕営業」「スピード対応」など、自分の営業スタイルを一言で表す
- 管理職でなくても、代理・分科会リーダー・後輩育成などのリーダー経験はしっかり書く
- 40代ならではの安定感・信頼感を一言添えると伝わりやすい
職務経歴書は、一度で完璧に仕上げる必要はありません。むしろ、応募やスカウトの反応を見ながら、少しずつ「通る形」に寄せていくものだと思っています。
もしあなたが今、「40代からの転職は不安だ」と感じているなら、以下の記事もあわせて読んでみてください。
40代営業職の転職は、決して遅くありません。
むしろ、これまで積み上げてきた数字・関係性・経験を、正しく伝えられる人からチャンスをつかんでいきます。
この記事が、あなたの職務経歴書づくりと、次のキャリアの一歩を後押しできればうれしいです。

