私自身、20年以上同じ会社に勤めてきましたが、「このままここで終わっていいのか?」という気持ちが積み重なり、ある時ふとスイッチが入ったように転職を決めました。
本記事では、一般的に人が転職を決める理由と、私が40代で転職を決意したリアルな体験談をお伝えします。営業職の方や同じように迷っている方の参考になれば嬉しいです。
一般的に「転職しよう」と決めるタイミングとは?
人が転職を決める背景にはさまざまな理由がありますが、代表的なケースを紹介します。
1. 給与や待遇に限界を感じたとき
同年代と比較して収入が伸び悩んでいると感じたり、評価制度に納得がいかなかったりすると、「転職すればもっと良い条件で働けるのでは?」と考える人が増えます。
特に、昇給ペースが遅く、努力が正当に反映されない環境では、モチベーションも下がりやすくなります。
2. キャリアや成長のビジョンが見えなくなったとき
仕事がルーティン化して新しい学びがなくなったとき、「このままでいいのか?」という疑問が湧きやすくなります。
「自分はもっと成長したい」「キャリアの幅を広げたい」と感じたときが、転職活動を始めるタイミングの一つです。
3. 職場の人間関係や社風が合わなくなったとき
上司との相性、組織の風土、ハラスメントなど、人間関係のストレスは大きな転職要因になります。
日々の精神的な負担が大きい場合は、健康や生活全体にも悪影響を与えるため、思い切って環境を変える選択も重要です。
4. ライフステージの変化
結婚・出産・育児・介護など、家庭の事情が変わることで働き方を見直すケースも多くあります。
在宅勤務の可否や勤務地の柔軟性、勤務時間など、自分の生活に合った働き方を求めて転職に踏み切る方も増えています。
5. 他社からのオファーを受けたとき
転職エージェントやビズリーチなどのスカウトサービスを通じて、自分の市場価値を知ることがきっかけになる場合もあるかもしれません。
「今の会社よりも良い条件」「求められている実感」が、転職への大きな後押しになることがあります。
私が40代で「転職を決意した瞬間」
1.転職を考えるようになったきっかけ
実は私は2024年に転職活動を行う前に1社だけ受けたことがあります。それはたまたまある方から紹介をいただき一度受けてみないかと。その会社が同業他社ではあったのですが、当時の会社よりもはるかに高い給与水準で私の心は一気に持っていかれました。
でも、紹介という受け身の姿勢がいたことが原因で面接対策もちゃんとやらず、今回○○さんの紹介だからと侮っていたため結果として落ちてしまいました。でもこのことがきっかけで今まで全く考えていなかった“転職”を意識し始めた瞬間でした。
1. 20年以上勤めた会社での“行き詰まり”
先ほどの1社だけ受けたということで転職を意識し始めたのですが、実はこの後コロナ襲来により今までと生活が一変、営業活動もままならず転職どころではなくなってしまいました。でもあの1社だけ受けて以来約5年間、気持ちとしてはずっとくすぶり続けていました。
私は20年以上、1社で勤めてきて、その中の15年以上をある商品カテゴリーの専門営業として勤めてきました。そこで得た知識をもとに顧客とじっくり向き合い、提案力で勝負する営業スタイルにやりがいを感じていましたが、昇給も昇格も限界が見えはじめるタイミングがありました。
ありがたいことに会社からは評価をいただいており、順調に昇給はしていったのですが、現場職では限界ラインまで昇給してしまい、これ以上給与を増やすには管理職になるしかない。
私自身は出世そのものには大きな興味はなく、出来れば営業の現場で顧客とかかわり続けたかったのですが、40代ともなると一般的には役職がついていないと昇給には限界が訪れます。現場職としては限界ラインまでの給与をいただいていましたがそれ以上を望むなら今とは別の会社を探す必要が生じました。
そして5年前に受けたあの会社を思い出しました。その会社とは残念ながら縁はなかったですが、今思えばあの時の経験のおかげで私は転職活動へ一歩を踏み出せたのかもしれません。
2. 会社方針の転換─自身の価値が下がってしまう
そして1111111さらに追い打ちをかけたのが、会社の経営方針の大きな転換です。
私が今まで扱っていた専門商材ではなく、また別の専門商材をメインに扱う方向へ舵を切ることになり、より会社のリソースがそちらに割かれるようになりました。
私が扱っていた専門商材がなくなるわけではないのですが、割かれるリソースが明らかに減ってしまうということがわかり、私自身のこの会社での価値は下がっていくだろうと思われました。
もっと若手が投入されても良い、専門商材にも関わらず平均年齢の高い部署となってしまい、今後も人的リソースも割かれなくなってしまうと部署として立ちいかなくなるという危機感も募り始めました。
3. 人事異動の発表が決定打に
大きな人事異動の発表の時に、明らかな若手の登用がありました。
私は若手が重視されていくことに関しては賛成です。むしろ、若手がより重要視されることで考え方も若返り、より柔軟に会社運営が出来ると思っています。いつまでも40代・50代が中心の会社は長い目で見て絶対伸びないと私自身が思ってきたことなので。でも、ある時の人事異動発表で登用されてた若手はいわゆる「トップのイエスマン」というタイプの人たちばかりで、「もっと実力のある○○さんとかいるじゃん!」と思わざるを得ないもので、もともとワンマン気質の強い会社ではあったのですが、それに輪をかけることになると思い、最初は不満に感じていたことがだんだんと不安に感じるようになりました。
不満が不安に変わるとき、私は会社に対してではなく自分自身に危機感を持ちました。現場職でいる限り立場が強くなることはないのですが、このままいくと立場が弱くなるどころか立つ場所さえなくなってしまうのではないかという危機感です。
結局出世するのはトップのイエスマンたち。せめて実力主義で上に立つ人を決めてほしかったのですが、そうではないという現実に心が折られてしまいました。
そして、決断しました。
「今、一番自分の価値が高い間に動こう!」
もちろん実際には10年前にもっと価値の高い瞬間はあったと思いますが、少なくとも今の会社で“今後”価値が上昇することは絶対になく、今が一番価値が高いと思いました。ならば、今動くしかない。そう思った私は動き出しました。
4. 転職活動を通じて、自分の価値に気づけた
転職エージェントとの面談や、職務経歴書の作成を通じて気づいたのは、自分の経験とスキルが、他社ではきちんと評価されるということ。
20年以上の営業経験、業界知識、提案力──それらは他社にとって「即戦力」でした。
最終的に、1社だけ内定をいただきました。でもそこに入社することに迷いはなく、結果として入ってよかったと思っています。
まとめ:転職の決断は、ある日ふとやってくる
転職にはリスクも不安もありますが、「このままでいいのか?」という違和感を抱えたまま働き続けることも、また一つのリスクです。
私自身、思い切って一歩を踏み出したことで、今は新しい視点で仕事と向き合うことができています。
転職を迷っている方へ──その気持ちは無駄ではありません。情報を集め、話を聞いてみるだけでも、未来の選択肢が広がります。
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