
転職活動中、ビズリーチを利用していると日々多くのスカウトメールが届きます。
その中には、「企業からのダイレクトスカウト」と「ヘッドハンター(転職エージェント)からのスカウト」の2種類が存在します。
どちらも「あなたの経歴に関心があります」というメッセージには変わりませんが、私の経験からの結論から言えば、ヘッドハンターからのスカウトの方が良質です。これは筆者が実際にビズリーチ経由で転職活動を行い、最終的にヘッドハンター経由で転職を決めた経験に基づいています。
企業ダイレクトスカウトの特徴:年収提示が控えめで、ミスマッチもある
まず、企業からのダイレクトスカウトについて触れておきます。
これは、企業の採用担当者が自社の採用目的で直接送ってくるスカウトです。
① 年収提示が低めに設定されている
筆者の経験上、企業からのダイレクトスカウトは現在の年収よりも50〜150万円ほど低いオファーが多く見られました。
企業側は「コストを抑えて即戦力を採用したい」という意図があり、あくまで“条件次第では検討”というスタンスで送って来ているように感じました。
このため、年収の現状維持~アップを目指す私にとっては、モチベーションアップにつながりにくい内容が多いように感じました。
② 異業種・意外な職種からのスカウト来る
もう一つの特徴として、ダイレクトスカウトは異業種からのオファーが届きます。
食品・飲料関係の営業職であった私に対して実際に来たのは
- ホテル内レストランの責任者
- スーパーのエリアマネージャー候補
- ベンチャー企業での飲料営業
- 教育関係の企画職
などなど、様々な異業種からのオファーがありました。もちろん、エージェント経由でも異業種のオファーはあったのですが、個人的にはそちらの方が興味のある求人が多く、実際に応募したのはエージェント経由からのものばかりでした。
また一度、直接のオファーで社長の名前でメッセージが届いたので、これは返信しないとかえって失礼だと思い、Zoomでのカジュアル面談を申し込んだら実際には人事担当者が出て来て、強めの勧誘を受けたこともありました。エージェント経由だと、こういったことはなかったです。もし、トラブルになったしてもダイレクトスカウトだと自分で対応しなければならず、そういった面倒ごとに悩まされる可能性もなくはないと思います。
ヘッドハンター経由のスカウトを優先すべき理由
一方で、ヘッドハンター経由のスカウトは、転職活動において戦略的な価値が高いと言えます。
ここでは、その理由を3つに整理します。
① 年収・条件交渉を代行してくれる
最終的に転職したものからするとここが一番大きな理由になると思いました。ヘッドハンターは、求職者と企業の間に立ち、年収や待遇などの条件交渉を行ってくれます。
自分では言いづらい「年収アップ」や「勤務条件の調整」なども、代わりに交渉してくれる点は大きなメリットです。
結果的に、ヘッドハンター経由の案件の方が年収アップの可能性が高い傾向にあると感じました。
② 市場の動向や企業の“本音”を知っている
優秀なヘッドハンターは、業界動向や採用市場のリアルを熟知しています。そして、そういった情報を巧みに使いこなすことで求職者や採用企業をやる気にさせたりしているのだと思います。
「この業界では40代営業職の採用が増えている」「この企業は管理職候補を探しているが表には出していない」など、公開求人では得られない情報を持っています。
特に40代の転職では、求人サイトだけで動くよりも、人を介した非公開案件へのアクセスが結果を左右します。ヘッドハンターはその“入口”となる存在です。
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③ キャリアの方向性を整理できる
ヘッドハンターとの面談では、自身のキャリアを客観的に見直す機会にもなります。
「自分の経験はどの業界で通用するのか」「どんなポジションを目指すべきか」といった問いに対し、プロの視点から整理してくれるのです。
筆者自身、面談を重ねる中で、自分が想定していなかった業界やポジションに新しい可能性を見出すことができました。結果的には同業他社へ転職しましたが、そういう可能性を見いだせたことは自分にとって大きな励みになりました。
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ヘッドハンタースカウトの注意点
とはいえ、ヘッドハンター経由のスカウトにも注意すべき点があります。
利用する際は、以下の2点を理解しておくと良いでしょう。
① 無名な紹介会社が多い
ビズリーチには、大手エージェントだけでなく中小・個人経営の紹介会社も多数登録しています。
中には経験の浅いヘッドハンターもおり、対応品質にはばらつきがあります。
会社の知名度ではなく、担当者自身の経歴や得意分野を確認することが重要です。
ビズリーチのスカウト画面では、ヘッドハンターのプロフィールや得意業界を確認できるため、面談前に必ずチェックしておきましょう。
② 突然音信不通になるケースがある
ヘッドハンターとやり取りを進めている途中で、突然連絡が途絶えるケースも珍しくありません。
求人案件が企業側の都合でクローズする、あるいは他の候補者で決まってしまうなど、業界特有の事情もありますが、事情を話してくれれば理解できるのに連絡してこない、連絡に応答しないといったことが何人かのヘッドハンターでありました。
したがって、1人のヘッドハンターに依存せず、複数人と並行してコンタクトを取ることをおすすめします。私は最終的に15~20人ぐらいのヘッドハンターと面談し、求人を紹介いただきました。
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ヘッドハンターの“見極め方”
ビズリーチの強みは、スカウトを受けた後にヘッドハンターの実績や得意領域を確認できることです。
以下のポイントを基準に、信頼できるパートナーを選びましょう。
- 得意業界が自分のキャリアと一致しているか
- 過去の紹介実績(年収帯・職種)が自分に近いか
- 初回面談でのヒアリングが丁寧か … なかには丁寧でもダメな人もいる
- レスポンスが早く、誠実な対応か … 特に重要
この4点を押さえておけば、ある程度相性の良いヘッドハンターと出会える確率は高まります。
まとめ:40代の転職では「人を介したスカウト」を活用すべき
ビズリーチのスカウトは数が多く、どれを優先すべきか迷うことも多いでしょう。
しかし、筆者の経験を踏まえると、企業からのダイレクトスカウトよりも、ヘッドハンター経由のスカウトを優先する方が、結果的に転職の質を高められます。
ヘッドハンターは単なる仲介者ではなく、あなたのキャリアを一緒に戦略的に設計するパートナーです。無名な会社でも良い担当者はいますし、複数のヘッドハンターと会う中で、自分に合う人物を見極めていけば良いのです。
40代の転職は、求人との出会いよりも「人との出会い」が鍵になります。
ビズリーチのスカウト機能を上手に使いこなして、納得のいく転職を実現しましょう。
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