営業職で後悔しない転職をするための「キャリア設計」と「自分の棚卸し」
営業職の転職活動では、求人の種類も多く、企業ごとに求められるスキルやスタイルが大きく異なります。「営業経験があるから大丈夫」と思って転職すると、仕事内容や働き方のギャップに後悔してしまうことも少なくありません。
この記事では、営業職の転職を成功させるために必要な「自分の棚卸し」と「キャリア設計」の方法を、具体例を交えて解説します。
営業職の転職で「棚卸し」が重要な理由
営業職は大きく分けても以下のように分類できます:
- BtoB(法人営業)/BtoC(個人営業)
- 新規開拓営業/ルート営業
- インサイドセールス(内勤)/フィールドセールス(訪問)
- 有形商材/無形商材
これらの違いを理解せずに転職すると、スキルが活かせなかったり、ストレスを抱えることに。自分の営業スタイルを正しく把握する「棚卸し」は、ミスマッチを防ぐ第一歩です。
営業職における「棚卸し」の進め方
1. 営業経験の棚卸し:何を売って、どう成果を出してきたか?
- 営業スタイル:BtoBかBtoCか、新規か既存か
- 商材:金額帯、無形/有形、導入までのプロセス
- 成果:売上実績、受注件数、前年比成長率など
例)「製造業向けBtoB営業で、既存顧客への深耕営業を中心に年商2億円の売上を担当。継続率90%以上の実績あり」
あと、意外に重要なのが「期間」。1社でもいろいろなものを販売してきた方なら、どのカテゴリーをどれぐらいやってきたのかで、状況は変わります。また、単純に40代で営業をしている方ならずっと営業職だったとしたら約20年営業している計算になります。「いつ・どこで・何を」販売していたか、そしてそれらを「どう売って・どう実績を作ってきたか」を書く必要があります。
私自身は、20年の中でBtoC、BtoB、新規営業、既存営業、有形商材、無形商材、すべてやってきたため、同じ営業でも仕事内容が変わる場面が多く、それのおかげで期間も含めた記憶が割とちゃんと残っておりました。職務経歴書に落とし込むとき、期間ももちろん記入する必要があるので20年分の「記憶をたどる」という作業が地味に大変でした。その分、書くことも多くボリュームは十分になります。
2. スキルの棚卸し:どんな営業力を持っているか?
数字で見える成果だけでなく、以下のようなソフトスキルも振り返りましょう:
- ヒアリング力、関係構築力、クロージング力
- 資料作成、プレゼン能力、社内調整力
- リモート営業やCRMツールの活用経験
3. 価値観の棚卸し:どんな働き方が自分に合っているか?
以下のような質問を通じて、自分の「営業スタイルの好み」や「転職後の理想像」を明確にしましょう。
- 売上よりも顧客満足度を重視したい?
- 新規開拓が得意?ルート営業の方が得意?
- 年収アップを最優先?ワークライフバランス?
営業職におけるキャリア設計の考え方
Will・Can・Needで方向性を定める
- Will(やりたいこと):挑戦したい商材、営業手法
- Can(できること):これまで培ったスキルと実績
- Need(市場のニーズ):企業が求めている人材像
この3つの重なりを見つけることで、企業とのミスマッチを防げます。
キャリアの「軸」を持つ
以下のように、何を優先したいのか軸を決めておくと判断に迷いません。
- 単独プレー型 or チーム営業型
- 高収入重視 or 安定重視
- 無形商材で提案力を磨く or 有形商材で数を追う
棚卸し・キャリア設計をどう転職活動に活かすか?
職務経歴書に説得力を出す
棚卸しした内容をもとに、「どんな営業経験があり、どう成果を出してきたか」を数字で表現しましょう。
例)「通信業界向け法人営業として、月平均150万円の新規売上を3年連続で達成。案件ヒアリングから導入提案、契約、アフターフォローまで一貫して対応。」
面接で自分の言葉で語れるようになる
「なぜ営業職を続けたいのか」「今後どんな営業がしたいのか」を明確に語れることで、企業に熱意と明確なビジョンが伝わります。
求人選びの判断軸を持てる
「とりあえず応募」ではなく、「自分に合う営業職か」を判断できるようになることで、求人選びに迷わなくなります。
まとめ:営業職の転職は「自己理解」が成功のカギ
営業経験者であっても、営業職は会社によってスタイルも評価基準も大きく異なります。だからこそ転職の前に、
- どんな営業スタイルで成果を出してきたか?
- どんな営業が自分に合っているか?
- 今後どんなキャリアを築きたいか?
この3点を明確にすることで、転職活動を戦略的に進められます。
棚卸しとキャリア設計は、「営業職としての未来をつくる第一歩」です。
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