
「もう辞めたい…」ではなく、「辞める決心がついた」。そこまで腹が決まったなら、次に必要なのは“勢い”ではなく手順です。
40代の転職は、退職してから動くより、在職中に転職活動→内定→入社確定→退職の順で進めた方が、年収・条件・メンタルの面でリスクを最小化できます。
この記事では、私の実体験も踏まえながら、後悔しないための準備5ステップを「今すぐできる順番」でまとめます。まずは落ち着いて、ひとつずつ進めていきましょう。
この記事でわかること
- 40代が「辞める決心がついた」直後にやるべき優先順位
- 在職中に転職活動を進めるメリットと注意点
- 内定後〜入社確定〜退職までの安全な進め方
~転職活動における事前準備~
▶転職活動の始め方|転職活動を始める前にやるべき5つの準備
ステップ1:まずは「辞める理由」を言語化して、転職の軸を作る
辞める決心がついたときほど、気持ちは揺れます。だからこそ最初にやるべきは、退職届ではなく転職の軸づくりです。
なぜ辞めたいのかを3つに分ける
- 仕事内容(やりがい・裁量・商材・顧客など)
- 環境(上司・評価制度・残業・人間関係など)
- 条件(年収・勤務地・働き方など)
ここが曖昧なまま転職活動を始めると、面接で話がブレたり、内定後に「なんか違う…」となりやすいです。
▶40代転職では何を重視する?後悔しないためのポイント5選【年収?働き方?福利厚生?】
「年齢が不利」という思い込みは一度外す
40代は不利だと言われがちですが、年齢だけで諦める必要はありません。特にネットでよく見る「35歳転職限界説」が頭に残っている方は、まず“正体”を知っておくと不安が整理されます。
▶ 35歳転職限界説は本当か?44歳で転職した営業職が実体験で検証した記事はこちら
ステップ2:在職中に「転職活動の土台」を作る(棚卸し・職務経歴書・希望条件)
辞める決心がついたら、次は動ける状態を作ります。ここを固めると、求人選び・面接・年収交渉が一気にラクになります。
キャリアの棚卸し(強みの再現性を言葉にする)
- 直近3年の成果(数字)
- 成果を出したプロセス(工夫・仕組み)
- 再現できるスキル(提案力、関係構築、課題発見など)
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▶40代営業職の転職は「棚卸し」が9割|強みが明確になるキャリア設計術
希望条件は「絶対条件」と「妥協条件」に分ける
- 絶対条件:譲れない(例:勤務地、年収下限、働き方)
- 妥協条件:相談できる(例:業界、商材、出社頻度)
条件が曖昧だと、紹介される求人が散らばって疲れます。
職務経歴書は“読まれる順番”で整える
最初の数行(要約・強み)で「会う価値」が伝わる形にしておくと、書類通過率が変わります。
職務経歴書は40代転職において大変重要です。きっちり整えていきましょう!
▶40代営業職の職務経歴書の書き方|通過率を上げる実例&コツ5選
ステップ3:転職活動を開始する(エージェント・求人応募・面接の進め方)
ここで初めて「転職活動」に入ります。40代は、闇雲に応募するより精度が大事です。
まずは転職サービスを“複数”使う
40代は案件の質と相性差が出やすいので、1社だけだと機会損失が起きます。複数使い、求人の幅と担当者の当たり外れを分散しましょう。
私は転職エージェント・サイトに10以上登録しましたが、いくつか40代でおすすめする転職エージェント・サイトをご紹介しておきます。
- doda
【体験談】40代でDodaを使って分かった本当の価値|おすすめポイント3選 - リクルートエージェント
40代転職でリクルートエージェントを使う理由|メリット・デメリットをわかりやすく解説 - ビズリーチ
44歳で初めての転職活動で一番お世話になったビズリーチの登録から活用までを詳しく解説! - JACリクルートメント
【体験談】ハイクラス転職の代名詞とも言えるJACリクルートメントを使って転職に成功した話 - エンワールド・ジャパン
40代営業職の転職には“外資・グローバル”も視野に|エンワールド・ジャパン活用ガイド
応募は「勝ち筋のある求人」に絞る
- 過去の経験が活きる(業界・顧客・商材・営業スタイル)
- 求める人物像に自分がハマる(即戦力要件の一致)
- 転職の軸(ステップ1)が満たせる
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▶40代営業職の転職で押さえるべき必勝3パターン
面接は“退職前提”ではなく“入社前提”で話す
在職中に動く場合、「いつ退職できますか?」への回答は重要です。焦って退職を約束せず、内定後に調整する前提で現実的なスケジュールを提示しましょう。
▶【40代転職の面接対策】必ず聞かれる3つの質問と回答テンプレート
ステップ4:内定を取ったら「入社確定」まで詰める(条件交渉・オファー確認・不安の解消)
40代で一番やってはいけないのが、内定が出た瞬間に退職へ走ることです。必ず「入社確定」まで詰めてから退職に進みます。
オファー条件は“書面”で確認する
- 年収(基本給・賞与・インセンティブ)
- 試用期間の条件
- 勤務地・転勤有無
- 働き方(出社頻度・フレックス等)
年収交渉は「根拠」と「落としどころ」を用意する
感情ではなく、現職年収・実績・市場水準を根拠に。落としどころ(最低ライン)も決めておくと交渉が安定します。
入社日を確定し、書面(内定通知/オファーレター)を受け取る
ここまで揃って初めて「退職」へ進みます。口頭の内定だけで辞めないのが鉄則です。
ステップ5:入社確定後に「退職」を進める(引き継ぎ・伝え方・揉めない段取り)
最後が退職です。理想は、入社確定 → 退職意思を伝える → 引き継ぎ → 退職の順番。ここまで来れば、かなり安全に着地できます。
退職を伝えるタイミングと伝え方
- 基本は上司へ最初に伝える(社内ルールがある場合は遵守)
- 理由はシンプルに(不満の列挙はしない)
- 退職日・有給消化・引き継ぎ計画をセットで提示
引き継ぎは“見える化”が正義
顧客情報、案件状況、関係者、次アクションを一覧化。引き継ぎ資料を作ると、円満退職しやすくなります。
退職後の空白期間は作らない(原則)
40代での空白期間は不安が増えやすいです。入社確定後に退職へ進めば、空白なく次のステージに移れます。
まとめ:辞める決心がついたら、手順で勝つ
「辞める決心がついた」状態は、人生を動かす大きな分岐点です。勢いではなく、順番を守って進めれば、40代でも転職は現実的に成功できます

