
私も20年以上勤めた会社を辞める決心はなかなかつきませんでした。でも一度決心をして覚悟を決めたら、そこからは早かったように思います。今回は「辞める決心」がついた貴方にぜひ読んで頂きたい内容です。貴方の転職活動が実りのあるものになることを祈っています。
「辞める決心」とは、転職活動を始める覚悟のこと
この記事のテーマである「辞める決心」とは、実際に会社を辞めることではありません。
転職活動を本気で始める覚悟ができた、という意味です。そして40代の転職においては、「内定を得てから辞める」という順序が最も現実的でリスクの少ない選択です。焦って先に退職してしまうと、無職期間が長引いたり、希望条件を妥協せざるを得なかったりするケースも多くあります。
なぜこのようなことを書くかと言いますと覚悟ができる=転職活動開始となるからです。実際に始めて見ると分かりますが、エージェント登録などを済ませるとエージェント側からどんどん連絡が来て一気に転職活動はスタートしてしまいます。
私自身はとりあえず行動するタイプではなく、考えてから動くタイプのため、この一気に進んでいく感じに最初置いていかれそうになりました。そのため、いったん覚悟を決めたなら一気に進めていった方が良いと言えます。
この章では、「転職活動スタートから退職まで」の最適な流れを解説していきます。
40代の転職は“退職前”に全てが決まる
40代の転職では、以下のような順序を踏むのが基本です。
- 辞めたい気持ちを確認する
- 転職活動をスタートする(在職中)
- 内定を得る
- 転職先と入社日を調整
- 退職届を提出
この順番を守ることで、収入が途切れることなく次の職場に移れるだけでなく、転職先との交渉も優位に進めやすくなります。
実際に退職日の翌日が転職先の初日になります。
転職活動を始める前に…後悔しないための準備5ステップ
ステップ①:会社を辞めたい理由を“言語化”する
まず初めにするべきは辞める理由の言語化です。
辞めたい理由の本音は様々あります。
- 給与が上がらない
- 現在のポジションに満足できない
- 人間関係が上手く行かない
- 家族との時間が取れない
- 現職での成長の限界
現在40代のあなたが同じ会社に勤めていたとすると私と同じく最低でも20年近く勤めていることになります。それだけ長く勤めるとお互いの価値観が合わなくなることもあると思います。
- 会社の考え方が変わって自分と合わなくなるケース
- 逆に会社の考え方が変わらず、柔軟でないため、自分と合わなくなるケース
<私の場合>
- オーナーと価値観が合わなくなった
- 現在以上の給与アップが見込めないと判断した
私の前職はオーナー企業だったためトップの考えが急に変わることがよくありました。その時は自分の取り扱ってきた専門分野より別の分野に注力し始めたことで自分のスキルが生かしづらくなりました。そして当時44歳でしたが、残り時間を考えると自分の時間をこのまま今の職場で使ってもメリットがないと判断し転職を決断、転職活動を始めました。
そして、退職したい理由は転職活動での面接で必ず聞かれるポイントです。もちろん正直に上記のような理由を言うことはないですが、実際の理由からいかにプラス思考な理由を考えることが面接での回答に直結していきます。
▶【40代転職の面接対策】必ず聞かれる3つの質問と回答テンプレート
ステップ②:今の会社でやり残したことを洗い出す
転職してからでは後悔しても遅いです。そうならないために今の会社でやり残したことはないか考えましょう。
- 引継ぎすべき事項をまとめる
- 取引先に関する情報整理
辞めると決めたからには最後の仕事として、残るメンバーに向けて引き継ぐべきことをまとめていきましょう。そしてもしまだ転職に迷いがあるならステップ③④へ先へ進んでイメージを膨らませてください。
ステップ③:キャリアの“出口と再設計”を描く
「会社を辞める」と決めた時点で、まずは自分の次のキャリアの“出口”=どんな働き方・どんな役割・どんな年収・どんな働く環境かをイメージしておくことが大事です。
40代だからこそ「漠然と辞めたい」ではリスクが高い。自分がどこからどこへ行きたいかを描かないと、次も似たような状況になる可能性が高い。
具体的には、「5年後に何をしていたいか」「どんなスキル・人脈・業界に行きたいか」「働く場所・時間・報酬のイメージ」を紙に書いて整理。
私は、次の転職先を応募する段階で、もしこの会社で働けたらこういうスキルが身につき更に次の転職先へステップアップしていけそうだ。ということをイメージしながら転職活動をしていました。更に次のキャリアも考えていくことが重要です。
これにより、転職活動時の企業選び・求人チェック・転職エージェントとの相談がより自分の軸を持って行うことができ、それにより転職におけるミスマッチ、後悔は少なくなると思います。
今ままでの経験も生かしながら次に向かうためのキャリアイメージをしっかり持つ
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▶40代営業職の転職で押さえるべき必勝3パターン
ステップ④: 転職活動のスケジュールを決める
実際に計画通りにいくかどうかはわかりません。でもご自身でスケジュール管理しながら転職活動はしていかないといけないので、
- 職務経歴書・履歴書等の準備 … 1~2週間ほど
- 転職エージェントに登録 … 2~3日
- 具体的な求人チェック
- 応募
- 書類通過先の面接
- 内定
これらの流れをまずはイメージしましょう。特に③~⑤は応募する企業が増えるほど時間がかかります。私が初めてビズリーチを登録してから内定までに半年かかりました。
私は1年はかかると見て転職活動をスタートしたので実際には予定より早かったのですが、最低1年は続けようと思ってスタートをしました。
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ステップ⑤:転職活動を始める心の準備は完了
ここまで考えられれば、あとは迷いを捨てて一直線に進んでいくだけです。
ここまでで心の準備が整いました。次は行動編です。まず最初にやることは
こちらにまとめています。ぜひ読んでみてください。
心の準備が完了したらいよいよ転職活動スタート
期待と不安が入り混じった複雑な気持ちをもってスタートすることになると思いますが、ここまで来たらまずは転職活動を楽しみましょう。
- 自分を求めてくれる会社あるのか
- 思わぬ会社からオファーがあったりして
- 年収アップのオファーが来ないかな
こういうことを考え出すと意外と転職活動そのものが楽しくなってきます。あと、想像以上に色々な人と話す機会が出来ます。私はヘッドハンターや転職エージェント、面接官など合わせれば50人以上の方とお話をしました。それぞれが自分の転職活動を支えてくれ、最終的には自分にとって大きな糧になります。
あなたの退職の決断が、次のキャリアに導かれることを切に願っております。
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